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新入社員です。 - 柏木 大介 ((株)太宏設計事務所)(2006年09月13日 更新)

大学を卒業後、もう2年大学で過ごし今年から太宏設計事務所に入社しました。 学生時代が長く、やっと建築の実務ができると、夢いっぱいで会社にいきました。

会社にいったら、すぐに夢は不安にかわりました。 私みたいな人間がこの業界でやっていけるかどうか不安になりました。

周りの人はパソコンのマウスのカーソルが見えないほどのスピードで サクサク図面を描いているのに私は描いて消しての繰り返し、やっと上司に見せれるくらい描いて図面をチェックしてもらったら、 何時間か経った後その図面は真っ赤になって戻ってきた。 何回か赤ペンチェックをしてもらいながら、建物を造るということ、図面の線の1本1本の大切さを教えもらいました。

建築の実務をされている方は、ほんとにいろいろ考えて仕事をされていると思いました。

私は設計の実務は少しアバウトなものだと思っていましたが、 構造計算を行う際の仮定荷重やモデル化は思ったより細かいところまでやると思いました。 また、部材を選定する場合、安全かつ過剰設計にならないように適切な部材の大きさのものを選ばなければならないことなど、 入社して5ヶ月ぐらいですが、ほんといろんなことを教わりました。

また、会社に入って分からない建築用語も沢山ありました。 その中でも特に印象に残っているのは『フカシ』です。 言葉のひびきはなんとなくマヌケなかんじのひびきだと感じたのですが、最近は結構この言葉を気に入っています。

最近はたまに現場にも行くようになりました。 私は熊本に25年間住んでいながら、熊本の地名の場所をあまり知りません。 それに加えて方向音痴なんで初めて一人で現場に行ったときは何度も地図を見ながら、 現場と反対方向に向かってないか?不安になりながら行きました。 現場の近くでは現場の裏の道を3往復しやっと着くことできました。早く地名を覚えないと生けないと思っています。

まだまだ、不安なことがいろんな面で沢山ありますし、 建築(構造)の本当のおもしろさにまだ気づいていない気がしています。 これから自分にさせてくれる仕事を一生懸命やって、 早く、自身を持って仕事ができるようになり、建築(構造)の素晴らしさをKPICの方々と話せるようになりたいと思っています。

この執筆を通して、会社に入ってからことを振り返る機会と、これからの自分の目標を整理することができました。 このような機会を与えてくださり、ありがとうございました。

KPICを通していろいろなことを勉強できれば、良いと思っております。宜しくお願い致します。

(2004年11月掲載)